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2014年1月29日 (水)

旅猫リポート

51wtnkc00jl__sx230_著:有川浩 発行:文藝春秋 本体価格:1,400円

一人の男性と一匹の猫との出会いと別れの物語。

簡単に言ってしまうと、それだけの話しなんですが、ガシガシと心を揺さぶられまくりでございます。

サトルは自分の車のボンネットを愛用する野良猫と出会い、あるきっかけでその猫と一緒に暮らすことになります。しかし、どうしてもその猫を手放さなければならない理由が出来てしまい、新たな飼い主を求めて旅に出ます。

※以下ネタバレ。「まだ読んでないから嫌ぁ!!」という方はうっかり読まないでね※

サトルと一緒に住むきっかけになったのが自動車事故。猫がどうしても助けてもらいたくて叫んだ、その声が聞こえたかのようにサトルがやってくるところ。ご都合主義は小説の決まりごとですが、それが鼻につかないって書き方が良いなぁと思いました(^ω^) しかも、昔飼っていた、しかも、仕方なしに手放した愛猫にそっくりな猫って設定も泣かす(ノД`)

旅の先々で出会うサトルの友人達も、とても魅力的でした。一緒に修学旅行を抜け出したコースケが好き。マイペースなヨシミネも僅差で良かったです♪ スギとチカコは人間よりも動物達の方が魅力的でした。特にトラマル。ナナの逆鱗に触れる台詞を言っちゃう浅はかさが愛おしいぞ!

サトルは不治の病で、自分の死後、ナナを可愛がってくれる人を探すのですが、本当は手放す事が嫌なのが丸分かり。それをナナも解っているから、自分でお見合いをぶち壊すってのもいいですね。

しかも、ナナってば、最後は離れたくないあまりに野良に戻って病院でサトルと逢瀬を重ねるんですもん! これが泣かずにいられますかい(ノД`)

その時の態度がまた堂々としていて格好良いのだ。自分がしたいことはするんだってのが最高に猫らしい。

サトルの臨終時にサトルの手の平に頭を擦り付けるシーンは、死に逝くサトルの意識と手が猫に触れる感触をシンクロさせてマジ泣きしそうだったわ。「ありがとう」って言いたいよね。

ラスト近辺で明かされるサトルの真実がこれまた痛い設定でした。そんな生い立ちなのに「幸せ」って笑顔で言えるサトル。自分が死ぬことを解っていながら笑顔で「幸せ」って言えるサトル。ここまで達観出来るのかなと思いながらも、何となく彼の気持ちが判る気がしてくるのは有川さんの文章の力なのかな。

亡くなった後に、旅先の友達が一同に会するシーンがまたいいんですよ。サトルが繋いだ縁。それをナナが語ってたりする。サトルが生み出したものをナナが自慢げに語るのがねぇ(ノД`) 

でも、一番泣きそうになったのが、老いたナナがサトルの死後一緒に暮らすノリコの家にやってきた子猫を見て、自分の次が来たと語るシーン。

不思議なもので、生き物を飼っていると、悲しみが癒された頃に、運命のように新しい子がやってくる事があります。よく、死んだ子が次の子を連れてきてくれたなんて話してる出来事なんですが、それをナナが当然のように語るのがね、もう、歴代の逝った子を浮かべて目頭がぶわっと熱くなってどうしようかと思いましたよ。

ああ、感情的になってて、文章が変な事になってるぅ!

スープストックで読み耽っていたのですが、何度目頭が熱くなったことか。目頭が熱くなると、鼻を啜って、本を目の前に翳してました。

外読み危険マークがあったらつけたい、そんな作品でした。

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