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2009年4月12日 (日)

「その男」

脚本:鈴木聡、演出:ラサール石井、主演:上川隆也。三人顔合わせ舞台第二弾(一弾は「燃えよ剣」)

舞台は幕末~昭和の初期まで。一人の男が見てきた時代の流れを描いた作品です。動乱の時代に「自分はこんな生き方で良いのか」と苦悩しつつも、堅実に普通に生きた男の物語。脚本では歴史上の有名人とも絡ませつつ、演出では緊張し過ぎないように笑いを混ぜ、休憩含め3時間30分余りの舞台を飽きさせずに観させてくれました。

勿論、主演の上川さんは素晴らしい演技で。コミカルもシリアスも変幻自在な大好きな役者さんです。殺陣も腰が浮かないので安心して観れます(腰が浮くと嘘っぽいですからね。時代劇の剣劇は)

今回も泣きと歳を経ていく演技が秀逸でした。特に歳を経る時に声に変化が出るのが私のツボです。泣きの演技は、次の状況ですよ。死に逝く妻の耳元で嗚咽を堪えながら、あの少し掠れた低音で、囁くように名前を呼ぶ。でも涙は流れて抑えられない…… 囁くよりはちょっと大きい声だった気もするけれど、やっぱり魅入ってしまいました。

ちなみに慟哭よりもこの「堪えながら」がポイント。現実の男性にこれやられると落ちる女性絶対多いと思うんだけど、どうでしょうか。私は落ちた経験アリです。男性は、人前で泣く事はプライド許さんでしょうが、それが誰かの前だけ限定で崩れるっていうのは母性本能を揺さぶるんだなぁ。特別度も高いしgood

台詞の中で十三夜の月を見て「まん丸では無いのが良い。これからだという感じがする」といったようなのがあり、それを幕末の動乱の京都で薩摩藩の人間が口にする。泣きそうじゃないですか!この後の薩摩を考えたら~~ さすが原作が池波正太郎!原作の台詞だったら読んだ時点で泣く自信アリです!伊庭さんを出すところも憎いですね。しかし、初登場シーンで思わず「あ、両腕がある」とか思っちゃった自分は、すっかり幕末マニアになってるんではないだろうかと思ってしまいました。

日本史の中では一番好きな時期&一番覚え込んだ時代なので、説明の少ない幕末期のメイン背景や、西南戦争~2.26事変までをザザッと語られても何とかついて行けました。背景を知ってると主人公の気持ちが切ない。この後はWW2だしなぁ…… 

脚本は「この時代背景は皆知っている」という前提で書いてるなと思いました。実際は私の世代では時間がなくて、授業では駆け足でした。授業だけだと絶対覚えてないぞ! でも、興味がなければチケットを買わないだろうけれどもね。

とまあ、結局、役者と時代背景に萌えてしまった舞台でした。

※連日ラブコメの有川浩作品を読んでいるせいか、部分部分、文章が有川ナイズされてるんですが…… 気付いてちょっと恥ずかしいですね。

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